風葬書架

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『ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ !』深水 黎一郎

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    ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ !
    ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ !
    深水 黎一郎

    推理小説好きなら一度は見かけたことがあると思われる
    『究極の犯人』=『読者』の図式。
    どう考えても嘘っぽいので読もうと思った事はないのですが
    メフェスト賞受賞作品で表紙に鏡まで付いてたから
    ちょっと気になり読んでみました。

    ――――――――内容
    主人公はあまり有名で無い小説家。
    現在新聞に連載小説を掲載中。

    その主人公のもとに香坂誠一という見覚えの無い名前の人間から
    手紙が届く。
    手紙の内容は「『読者が犯人』という究極のトリックを
    思いついたのでそのアイディアを売りたい」というものだった。

    主人公は惹かれつつも法外に高いアイディア料のこともあり
    特に取引をしないまま日常を過ごす…。



    と、内容をこれ以上書くとネタバレなので
    これ以降はネタバレOKな方だけ読んでください。






    ――――――――ネタバレ
    う、ううーん…
    まあ 「私が犯人だったっ!!」といえばそんな気もするけど…
    なんか釈然としない…

    だっていくら「できるだけ嘘は書かないようにした」とあっても
    主人公は手紙の差出人のことをまったく知らないとあったし
    手紙には「このトリックに必要な状況は絶対にありえないような
    荒唐無稽なものではありません」とありますが
    『自分が書いた文章を誰かに読まれると死ぬ』というとても特殊な人間が
    『友人の小説家が連載中の新聞小説に自分の文章を発表してくれる』
    というとても特殊な状況を必要としているわけですよね。
    …結構荒唐無稽だと思う。

    つまり
    『この文章を読んだ人(つまり読者)のせいで
     私(自分が書いた文章を誰かに読まれると具合が悪くなる
     ある種の超能力者)が死んだ』

    つまり『読者(あなた)が犯人!」


    まあ、そう言われてしまえば「あーそうですか」と言うしかない。
    しかしどうもなんだか腑に落ちない。
    例えば他の(別に読者が犯人とかではなくても)
    驚くほど意外なトリックがあった小説の後味が
    さっぱりさわやかな炭酸水だったとすると
    このお話しはマンゴージュース…(とてもわかりにくい表現)。

    でもぶっちゃけた話
    読者を犯人にしようとするのなら
    『読むという行為』に関連付けしないとどうしょうもないですよね。
    しかもネットとか新聞とかできるだけリアルタイムでやるならともかく
    すでに製本され書籍になった状態でのこのトリックは無茶だって
    頭では理解しているんですが。
    『犯人』でなくてもいいからなにか『読者』が
    その本の中でおきている事件の片棒をかついだカンジになる
    トリックとかってないものかなあ。
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      山田 詠美(やまだ えいみ、女性、1959年2月8日 - )は東京都板橋区中丸町生まれの小説家。 本名山田双葉(やまだふたば)。 明治大学文学部日本文学科中退。
      山田 詠美 | あたしのおススメNEWS | 2007/04/28 5:59 PM
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